タバコをやめられないのはニコチン依存症が原因!

依存のカラクリ

なぜタバコをやめるのが大変なのかというと、ニコチンという中枢神経作用物質に依存してしまうからです。

タバコを吸い続けると、脳内では、徐々にこれ以上はニコチンは不要だと脳が判断し、ニコチンを取り込む受容体を減らして(ダウンレギュレーションと呼ぶ)、ニコチンを過剰に取り込まないように対処します。

しかし、ストレスやイライラを感じると、コルチゾールやカテコールアミンといったストレスホルモン、またアドレナリンを多量に分泌して、逃避や攻撃性といった生命効き回避のシステムが作動します。
そして、長期に摂取しているとニコチンが増えてもそれが正常だ、平時の状態だと認知する機能が働き、慣れが生じるため、喫煙中が普通の状態だとなり、ニコチンをもっと増やそうと分泌・生産側は働きます(これをアップレギュレーションと呼ぶ)。

まとめると、依存の脳には、ニコチンを取り込む側は必要がないと神経細胞を「縮小」し、生産側はもっと必要だと「強化」されるため、不均衡が起こっています。
その結果、タバコを吸う量が増えても取り込まないためイライラは消えません。
しかし必要だという電気指令は増え、どんどんニコチン量が増える、そして辞められないという負のサイクルが作り上げられてしまうというカラクリです。

ニコチンはヘロインの依存性にも匹敵する!

では、その他の依存性をもつ中枢神経作用薬と3つの依存度で比較してみます。
中枢神経に作用する薬で、依存症にかかる人の割合でみると、ニコチンがトップです。

次にヘロイン→コカイン→アルコール→カフェイン(コーヒーや紅茶)という順に多いという成績が報告されています。
依存症患者での禁断症状の強さでみると、ニコチンは3位です。トップがアルコール、次にヘロイン→ニコチン→コカイン→カフェインの順です。
辞めることのむずかしさでみると、ニコチンは4位です。トップがアルコール、次にコカイン→ヘロイン→ニコチン→カフェインの順です。